DVからの再出発 女性専用の宿、横須賀にオープン
DV(ドメスティックバイオレンス)被害者や依存症者の妻や母といった女性専用の短期宿泊施設、通称「ネスタ」が2月、横須賀市内にオープンする。運営するのは、横須賀を中心に心理相談室などを開く「安見(やすみ)会」。代表の北村光二さん(48)は「再出発のための準備期間として使ってほしい」と、家庭で複雑な問題を抱える女性らに利用を呼び掛ける。
大学で社会福祉学を学んだ北村さんは卒業後、精神科の病院や認知症者、知的障害者らの支援施設に介護士として勤務。心に苦しみを抱える患者との出会いの中で、カウンセリングの重要性を実感。独立を決意し、1995年に横浜で心理相談室を開設した。
2002年に上部団体として安見会を設置。現在は拠点を横須賀に移しながら、相談室で相談者の悩みに応じるほか、自殺志願者や女性の自助グループをつくるなどして活動の幅を広げている。
相談室に寄せられる悩みは月40件ほど。相談者のほとんどが30〜50代の女性といい、「夫がアルコール依存症で毎日殴られる」といったDV被害を訴えるケースも少なくない。思い詰める女性たちに“逃げ場”を提供しようと宿泊施設の開設を計画し、2年前から準備を進めてきた。
知人が所有する木造平屋住宅の2部屋を使用。ともに10平方メートルほどの広さで、ベッドやテレビ、本棚などがある。宿泊援助のほかに、カウンセラーによる最大週2回のカウンセリングも希望者に行う。ホームヘルパーや医療事務など、自立に向けた職業訓練の機会も今後設ける予定という。
対象はDV被害者や依存症の当事者や家族など、家庭に問題を抱える18歳以上の女性。中学生未満の男児も保護者と同時利用の場合のみ受け入れる。宿泊は原則3泊〜1年の期間で、3カ月ごとに更新する仕組み。宿泊料は1泊目は無料で、以後3カ月までは1泊700円、4〜6カ月は800円、7〜12カ月は900円。
北村さんによると、家庭の問題を抱える女性相談者の大半が、自身に責任を感じ思い詰める傾向にあるという。「いつでもあなたを受け入れる場所がここにあることを知ってほしい。一人で抱え込まず、苦しくなったら気軽に相談をして」と話す。
「ネスタ」とは、スウェーデン語で「次」という意味。「次のステップに進めるようにとの願いを込めた」と北村さん。「頑張りすぎている女性がまずここで一息つける場所にしたい」
申し込み・問い合わせは北村さん電話080(3025)3092。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120122-00000014-kana-l14